口唇の血管腫除去しました

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

口唇の血管腫の除去を行いました。

治療前は

わかりやすいように血管腫部分に赤でしるしをつけると

この部分を高周波メスで除去すると

けっこうガッツリ除去していますね。

翌日の状態は

2週間後

まだほんの少しかさぶたが残っています。

2ヶ月弱後です

気づいておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、自分のくちびるの血管腫を除去しました。

自分で自分の治療を行うのは鏡をみながら行うので左右や前後が逆になってひとの治療をするより難しいのですがきれいにできました

 

多くの方が選ばれている光治療の経過です

シミの種類によって最適な治療は異なります。

レーザーでしか治せないシミもあるのですが、ダウンタイムがなく、シミだけでなく同時に肌のハリや赤みを改善する光治療を選ばれる方が多くなっています。

光治療フォーマαの経過です。

フォーマαはIPLとも呼ばれる光治療の1つで、シミや赤ら顔、お肌のハリなどをひとに知られずに改善できる治療です。

フォーマαはこれまでの光治療よりシミへの効果が高くなっています。

治療前のしみの状態です

 

次の写真は治療翌日です。シミが反応してシミが黒く浮いています。

これはマイクロクラストと呼ばれる状態です。これが数日で剥がれてシミが薄くなります。(マイクロ=ごく小さい、クラスト=かさぶた)です。

かさぶたといっても手で触っても通常のかさぶたのようなザラザラ感はありません。

このマイクロクラストがこれまでの光治療よりできやすくなっています。

それが効果の高さにつながっています。

1週間後の状態は

シミがとれて薄くなっています。

フォーマαはレーザーとは異なり、1回だけの治療でなく通常複数回の治療を行います。

お化粧も治療直後からでき、ガーゼやテープなどをすることもなく、シミやお肌のハリ、赤みなどを人知れず治療できることが光治療の長所となっています。

今通院いただいている方の多くからもこれまでの光治療器より効果が高いという評価をいただいています。

フォーマαについて詳しくはこちらです。

光治療でこんな風にシミが改善していきます

以前にもご紹介しましたが、新型光治療フォーマαで治療したスタッフの今回は肌画像解析装置レビューで撮影した写真です。

治療前は

2回治療後です。

シミがかなり改善しているのがわかります。

治療前の斜めから

治療後

回数を重ねるとさらに改善していきます。

治療直後の経過写真はこちらです。

 

美容皮膚治療の考え方①

以前にも説明させていただいたことがあると思いますが、今日は美容皮膚治療の理論的なお話です。

少しややこしいと感じられるかもしれませんが、理論がわかると得をします。

世の中にはいろんな治療や治療機器があるわけですが、受ける側が内容を詳細に理解できないのは仕方がないところもありますが、実は治療を行う側が理論をよくわからずに治療していることもよくあるのです。

つまり治療を受ける側が理屈を知っていればはじめから何が有効か、あるいは無効かがわかることも多いので、自分が治療を受けたいと思った時に、賢く選択して治療を受けることができるようになります。

肌の成分のうちシミに関連するメラニンは黒く、赤みに関連する赤血球の成分である酸化ヘモグロビンは赤いので、シミを消すためには黒いもの(メラニン)をターゲットとして治療し、赤みを改善するには赤いもの(赤血球)をターゲットとして治療します。正確にはメラニンはメラニンを産生したりメラニンをもっている細胞やその周囲の組織、ヘモグロビンは赤血球が流れている血管がターゲットです。

これは光の吸収の度合いをあらわすグラフです。縦軸は皮膚に吸収される度合い、横軸は光の波長を示しています。

YAG(532nmあたり) dye (595nmあたり) ルビー (694nmあたり) アレキサンドライト (755nmあたり) ダイオード(800nmあたり) YAG(1064nmあたり)となっているのはそれぞれのレーザーの名前と波長です。YAGレーザーは1064nmとその半分の波長である532nmの2つの波長のレーザーをだすことができます。

例えばメラニンと書いてある黒い線をみてみるとだいたい右下がりの線ですので波長が短い方が吸収されやすく、波長が長くなるほど吸収されにくいとここでは読みます。

メラニンはシミに関連するのだから、400とか500nm(ナノメーターと呼びます)とかの吸収されやすい波長の短い(数値の低い)光で治療すればいいのではないかと思われるかもしれませんが、そこまで単純な話でなく波長は長くなるほど皮膚の奥深くまで届き、短いと深くにまで届きません。

つまり波長は長すぎても短すぎてもダメでバランスが大切です。通常最も効率よくシミ治療ができるのはルビーレーザー(694nm)くらいの波長とされています。

あとはこのグラフでは表現されていませんが、パルス幅といってレーザーがでている時間の条件も加味する必要があります。。

皮膚深くにあるシミを治療する場合はQスイッチルビーレーザーと呼ばれるレーザーが用いられることが多いわけですが、Qスイッチレーザーは一瞬の間に高いエネルギーを出すことのできる(パルス幅の短い)レーザーです。

高いエネルギーをじんわり時間をかけて照射すると周囲の正常な組織にもダメージを与えてしまうので、これを避けながら高いエネルギーを与えるためにQスイッチという装置がついているのです。

レーザーが照射される時間がQスイッチはns(ナノ秒),その他のノーマルレーザーではms(ミリ秒)と1000000倍照射時間が違い(1ns=0.000001ms)、Qスイッチレーザーは2億分の1秒といった短い時間だけレーザーがでているのです。

このためシミ治療をしっかり行っているクリニックにはQスイッチルビーレーザーが導入されています。

最近ではピコ秒レーザーといってさらに短い時間に光を照射できるレーザーがでてきていています。

ただなんでも短い時間に高エネルギーをだすことがいいわけではありません。脱毛などの目的であればメラニンや毛を破壊するだけでなく、その周囲の毛の生えるもとにダメージを与えるためにmsレベルの長い照射時間でしかもさらに皮膚深くにレーザー光が届くダイオードレーザーやアレキサンドライトレーザーを使用します。たとえば毛にQスイッチレーザーを照射すれば、毛の中のメラニン色素は破壊されて、毛の色はなくなりますが、毛が生えるもとはダメージを受けないので新しく普通の毛が生えてきて脱毛効果はありません。

目的に応じてレーザーの種類や波長なども考慮しながら治療を行うことが必要となるのですが、Qスイッチレーザーなどでしか治せないADM(思春期以後にできる深いシミ)というシミに効果のない光治療が漫然と行われていたり、肝斑でないシミに肝斑だと間違った診断がされて治療されていたり、その逆であったりすることが問題です。

 

4日5日は美容皮膚科学会です

今日明日は東京有楽町の東京国際フォーラムで日本美容皮膚科学会があります。

プログラムを見るとすごく新しいことは見当たりませんが、さらに治療効果をアップさせるためにも勉強してきます。

どの学会でもいくつかヒントになることはあります。

レーザーは正しく使う必要がある

当たり前といえば当たり前の話です。

『シミに対して他院でQスイッチYAG(ヤグ)レーザーを受けたけれども効果がなかった』という方にQスイッチルビーレーザー治療を行うことがありました。

当院にもQスイッチYAGレーザーはありますから、Qスイッチルビーレーザーがすべてに優れているというわけではなく、それぞれのレーザーを使い分ける必要があるわけです。

Qスイッチルビーレーザーの波長は694nm(ナノメーター)で、QスイッチYAGレーザーの波長は変えることができて532nmと1064nmです。

波長によって反応しやすい色やその反応の程度、どこまで深くにレーザー光が到達できるかなどが違います。

532nmや694nmの波長は黒に反応しやすいのですが、532nmはごく浅くにしか作用せず、694nmはもっと深くまで作用します。このためシミ治療にはQスイッチルビーレーザーが使われることが多いのです。

1064nmはさらに深くにまで届きますが、黒への反応が弱いため、シミにはあまり反応しません。(黒に反応しないのが必ずしも悪いというわけではなく、強く反応しない性質を利用して肝斑などにレーザートーニングとして用いることもあります。)

 『前回の治療時にもテープ処置をした』ということだったので、おそらくQスイッチYAGレーザーの532nmで治療していて、充分深くにまで届かなかったのでシミがとれなかったのだろうと予測できるわけです。

 ぶあつくない光老化のシミやADMを少ない回数で治すにはQスイッチルビーレーザーが優れています。

 シミの種類に応じて、治療方法を的確に判断し使い分けることが必要です。

このためいろんなレーザーを準備することが必要となるのです。

 

 

 

 

 

 

肌色アートメイクにレーザーを当てると黒くなることがある

シミに肌色のアートメイクを入れて隠している方がおられますが、そうしたアートメイクはおすすめしません。

肌色といっても周囲の色と違うためにまたちがったまだら模様になることもありますし、アートメイクを入れた状態でレーザー治療を行うと、色が変化して黒くなったりする場合もあります。

違う色を入れて隠すのではなく、シミ自体を消す治療をおすすすめします。