2016年11月03日
当たり前といえば当たり前の話です。
『シミに対して他院でQスイッチYAG(ヤグ)レーザーを受けたけれども効果がなかった』という方にQスイッチルビーレーザー治療を行うことがありました。
当院にもQスイッチYAGレーザーはありますから、Qスイッチルビーレーザーがすべてに優れているというわけではなく、それぞれのレーザーを使い分ける必要があるわけです。
Qスイッチルビーレーザーの波長は694nm(ナノメーター)で、QスイッチYAGレーザーの波長は変えることができて532nmと1064nmです。
波長によって反応しやすい色やその反応の程度、どこまで深くにレーザー光が到達できるかなどが違います。
532nmや694nmの波長は黒に反応しやすいのですが、532nmはごく浅くにしか作用せず、694nmはもっと深くまで作用します。このためシミ治療にはQスイッチルビーレーザーが使われることが多いのです。
1064nmはさらに深くにまで届きますが、黒への反応が弱いため、シミにはあまり反応しません。(黒に反応しないのが必ずしも悪いというわけではなく、強く反応しない性質を利用して肝斑などにレーザートーニングとして用いることもあります。)
『前回の治療時にもテープ処置をした』ということだったので、おそらくQスイッチYAGレーザーの532nmで治療していて、充分深くにまで届かなかったのでシミがとれなかったのだろうと予測できるわけです。
ぶあつくない光老化のシミやADMを少ない回数で治すにはQスイッチルビーレーザーが優れています。
シミの種類に応じて、治療方法を的確に判断し使い分けることが必要です。
このためいろんなレーザーを準備することが必要となるのです。
最新の記事
カテゴリ一覧
月別
お悩み別メニュー