1年以上経ってもワキガの再発はなし

今回のワキガのご相談の方も何人もおられたのですが、おひとりは他院で剪除法手術を受けられた方でした。

そこでの術前の説明では、『2つ方法があり、ひとつは6割ワキガの臭いが軽減し、もう一つ(剪除法)は8~9割臭いが軽減する』と説明を受け、この方は後者の剪除法を選択し受けられたにもかかわらず、まったく臭いは治っていません。

ワキをみると多量に毛が生え残っていて、ガーゼでワキをぬぐうと明らかに臭いが残っていました。

これでワキガ治療になっているとはまったく思えませんが、何をどう考えてこのような治療で済ませているのでしょう??

まさか8~9割に臭いが軽減するのではなく8~9割臭いが残るということなのでしょうか?

こうした手術が今でも身近に行われていることに憤りを覚えます。

昨日も今日もワキガ手術後1年以上経った方が検診に来られていたので尋ねました。

『臭いと汗はいかがですか?』

『まったく気になりません』

手術を受けて1年以上経ってから確認してもらったことがありますか?

きちんと行えば剪除法でワキガは治ります。

海外からのワキガ手術

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

今回のワキガ手術の方は海外から。

今回は再発ではなく初回手術です。

切開してアポクリン腺を露出

アポクリン腺にマークを付けてみると

黄色く見えているのは脂肪ですが、その脂肪の下にもアポクリン腺は存在しますので要は全体にアポクリン腺はあります。

すべて丁寧に除去すると

そしてアンカー縫合

これでワキガもワキの多汗も治ります。

四国の方のワキガ再発の手術でした

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

今回も他院ワキガ手術後再発でした。

以前の手術は1年くらいで元に戻っていたそうです。

切開しアポクリン腺層を露出

瘢痕に覆われていますが一部目視でアポクリン腺が見えています。

アポクリン汗腺層をすべて除去

丁寧にアンカー縫合

これでワキガもワキの多汗も治ります。

 

ワキガを治せるレーザーがあると聞いたことがありません

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

他院で『ワキガに対し4回レーザー治療を受けたけれど、まったく治っていない』というご相談がありました。

レーザーでワキガが治るとは理論上考えられません。

以前にも同じようなケースがありました。

レーザーは種類や波長、パルス幅などの条件がわかればどんな作用があるのかわかります。

しかしこの方が治療を受けたクリニックのHPにもどんなレーザーなのか詳しく書いていません。

アポクリン腺やエクリン腺がレーザーで選択的に破壊できるとは到底思えません。

脱毛レーザーは毛の周囲がややダメージを受けますがワキガが治るほどダメージは与えられません。毛がなくなるとかえって多汗が気になる方も多くおられると思います。

ワキガ治療レーザーとはどんな理論なんでしょうね?

何十回も治療すれば治るのでしょうか?

この方は4回もレーザー治療を受けて無効だったと言われていますけど。

治るワキガ治療・治らないワキガ治療をイラストで説明

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

以前にも掲載したことのある内容です。

再発させないワキガ治療を行うためにはアポクリン腺を たて・横・高さ の範囲を見分けてすべてきちんと除去することが必要です。

たて・横・高さをわかりやすいようにイラストにしてみると

手術前のわきのアポクリン腺の範囲が円柱状だと考えて赤で示すと

そしてこれを完全に除去すると次のようになりワキガが治ります。

アポクリン腺の高さの除去が不完全だと赤の範囲のアポクリン腺が残ってしまい、当然臭いも残ります。

たて・横の平面の範囲が不完全だと周囲にアポクリン腺が残りこれも臭いが残ってしまいます。

そしてどちらも不完全だともっとアポクリン腺が残ります。

完全に治すためには一部だけ除去するのではなく、すべてのアポクリン腺の除去が必要です。

これを確実に実現できるのは丁寧な剪除法だけですので当院では丁寧な剪除法しか行っていないのです。

ワキガ不治癒:4回目のワキガ手術

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

今回手術を受けられた方はかなり前に東京で剪除法手術

そして最近滋賀でミラドライを2回受けた方です。

汗はやや減ったものの臭いが治らないということで当院での剪除法手術を希望されました。

再発ではなく不治癒と書いたのはいったん治って再発したのではなく、1回も治っていないとご本人が感じれられているためです。

切開しアポクリン腺を露出

もりもり残っているというよりまばらに広範囲に残っているという感じです。

すべて除去

そして丁寧にアンカー縫合

これでワキガは治ります。

熊本の方のワキガ手術でした

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

今回のワキガ手術は熊本の方でした。

切開しアポクリン腺を露出

たくさんありますね。

すべて除去

そしてアンカー縫合

左右の長軸は昨日のケースより狭かったのですが、前後の短軸が広かったので今日のワキガ手術も約3時間半の手術でした。

これでワキガは治ります。

 

約3時間半の中学生のワキガ手術

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

今回は中学生のワキガ手術でした。

切開しアポクリン腺層を露出

密集というわけではありませんがアポクリン腺はたくさんあります。

すべて除去

そして丁寧にアンカー縫合

これでワキガは治ります。

当然ですがアポクリン腺の範囲をすべて除去しないとワキガは治りません。

このためワキのアポクリン腺は範囲が広くともすべて除去しています。

それをできるだけきれいに治すために多量の縫合(アンカー縫合)を行っています。

このアンカー縫合だけで今回は片脇45分、両脇で1時間半かかりました。

昨日手術を見分けるには術後の経過の違いを見ればいいという話をしましたが、実際のところ写真での比較は写真がみつけられないかもしれないので、なかなか比較は難しいかもしれません。

その場合は手術時間の違いも参考になると思います。

今回の手術は約3時間半でした。そのうちアンカー縫合に1時間半です。アンカー縫合を適当にすれば1時間以上短縮できると思いますが手間がかかっても僕はよりいい結果をだすことを選びます。

治療後の経過をみればどんなワキガ治療かがわかる

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

『きちんと治るワキガ治療をどうやって見分けて治療を受けるか』
『治療を受けて本当にワキガが治るのか』
『どこでどんな治療を受ければいいのか』

迷っておられる方もたくさんおられると思います。

実は手術後の経過をみればアポクリン腺がきちんと除去できているかどうかはある程度わかります。アポクリン腺をきちんと除去すればするほど皮膚へのダメージは生じるので、治療後に生じる色素沈着の範囲が広くなったり、色素沈着が強くなったり改善するのに時間がかかったりします。

つまり手術した範囲が狭かったり、手術後の経過があまりにきれいだと効果の低い治療だということを意味します。(ただしいいかげんな治療過ぎて治りが悪い場合もあります)

ワキガの原因となるアポクリン腺は皮膚の構造の一部です。ワキガ治療ではこれを破壊したり、除去したりしますので、必ず皮膚にダメージが及びます。つまりきちんとアポクリン腺を除去すればするほどダメージは大きくなります。傷跡をできるだけきれいに治すにはそのダメージをできるだけ小さく早く回復させる手立てが必要となります。

治療のダメージを小さくする方法は

①アポクリン腺を完全に除去するのはあきらめてアポクリン腺が残っても仕方がないと考えることがひとつ。これはアポクリン腺を除去する範囲を狭くする、皮膚からアポクリン腺を除去する時に完全に除去せずに皮膚側にアポクリン腺が残っても仕方ないと考えて除去する厚さを狭くする、何らかの器具や機械を使ってアポクリン腺を除去し、血管をできるだけ残す(同時にアポクリン腺も残ってしまう)、

そして別の考え方は

②アポクリン腺はきちんと除去した上でできるだけ早く回復するような手立てを講じる(アンカー縫合を多数行うなど)。

などが考えられます。

僕は②の方針で治療を行っていますが、世間では①の方針で行われていることも多いのでワキガの再発に悩む方も多いわけです。

では実際に術後の経過をどうやって確認するかですね。

僕の手術の場合は手術範囲は術後のアンカー縫合の範囲を見れば広い範囲に手術しているのがわかる人にはわかります。

その後の術後の経過もかなりの方がネットで公開されているようです。