関西の方のわきが再発:今回で3回目の手術

今回の方は関西からの方です。

今回で3回目の手術ですが、1回目と2回目は他院での手術です。


1回目は以前に剪除法でわきが手術を受けてやや臭いは軽減されたようです。

しかしやはりわきがの臭いが残っていて気になり、2回目はカミソリのついたローラーを使って行うワキガ手術受けたものの今度は全くワキガ臭が治らなかったということでいろいろ調べられて当院の情報に接して手術に来られました。

切開して内部を観察するとアポクリン腺が残っていました。

アポクリン腺はすべて丁寧に取り除きます。


わきがを完治させるには汗腺を周囲の組織からはがして完全に削り取ることが必要ですが、直接目で見ながら行う直視下剪除法でなければ、正確な層ではがすこともできませんし、アポクリン腺を完全に除去するのも直視下剪除法でなければ不可能です。


手順を詳しく説明すると、アポクリン腺除去予定部分の真ん中の皮膚に切れ目を入れて、アポクリン腺の層を皮下脂肪からはがすのですが、前回手術を受けていると癒着がおこって固くなっているため非常にはがしにくいことがあります。実際に目で見ながらはがすのもはがしにくいわけですから、目で確認しながら行うことができないローラーでのわきが手術や吸引法でのわきが手術だと正確な層ではがすことはまずできません。このためもっと深い脂肪の層の中をはがすことになります。しかもこの後、皮膚を傷つけずにアポクリン腺を除去しないといけないわけですが、柔らかい皮膚についているアポクリン腺を含む瘢痕の固い組織を皮膚を傷つけることなく削ぎ取るということは実際には剪除法以外ではできないと思います。


例えるならニキビやニキビ跡で皮膚に凹凸のある人が顔の毛を剃る時に、目を閉じた状態でカミソリで毛を剃ってきれいに剃れるはずがなく毛が残るのはわかると思いますが、そのようなことが行われているのでアポクリン腺の取り残しがおこるわけです。


開院以来14年以上たちましたが当院で直視下剪除法でのわきが手術を受けて再発された方はまだおられません。

今日もいつものわきが再発の手術でした。

今日も他院手術後の再発のケースでした。

前回は入院して保険診療で剪除法によるわきが手術を受けられています。

その時は『就職してからワキガの臭いがしていてはいけない』と考えて、事前に計画的に手術を受けたにもかかわらず結局わきがが治らずに就職してからも職場の人にもわきがであることを指摘されたということです。

覚悟して手術まで受けたのに・・・つらいですよね。

このクリニックで手術を受けて治っていない方が当院に再手術にたくさん来られています。

『またあのクリニック!』スタッフにはよくわかりますから、当院ではそのクリニックの信頼がまったくありません。

剪除法は最も確実なわきが手術法ですが、当然ながらアポクリン腺を残せば臭いは残ります。

手術後というのにアポクリン腺がいっぱい残っていました。

当院では注意してアポクリン腺はすべて取り除くようにしています。

これでわきがは治ります。

「人生がかわった」と喜んでおられました。

先日当院でわきが手術を行った他院マイクロシェーバー後の再発で大阪から来られた方の抜糸がありました。

『人生がかわりました。ありがとうございます。』と喜ばれていました。

手術の時のブログ

もちろんわきがの臭いはすでに治っていて喜んでいただけるのはうれしいのですが、まだ術後の経過途中ですので喜んでいただくのは少し早いかなと照れくさい感じがしました

 

大阪から来られたわきがマイクロシェーバー手術後再発のケース

今日の方は大阪の方です。

大阪のクリニックでマイクロシェーバー手術を受けて数年は調子が良かったそうですが、その後ワキガが完全に再発。

今度こそ『再発しない手術を受けたい』と調べられて当院に手術に来られました。

手術時にはまずメスで切開するわけですが、切るとすぐに目の前にアポクリン汗腺が飛び出しました。これはわきのど真ん中のアポクリン腺が一番あるところのアポクリン腺がたくさん残っているということを意味します。

前回数年臭いが改善して感じられたのが不思議に思います。

切ってめくったところもアポクリン腺がいっぱい

その奥もアポクリン腺がいっぱい

さらに奥へ進んでもアポクリン腺があります。

アポクリン腺がなくなるまで奥へ進みます。

 

手前

少し先

 

さらに奥

アポクリン腺はこれですべて取り除きましたので今後わきがに悩むことはなくなります。

わきが臭わない=普通はすばらしい!!

当院でわきが手術を受けられてから約3か月たった方からメールが届きました。

この方は過去に2度他院で手術を受けられたことがありますが2回とも再発され、『今回は必ず治る手術を受けたい』といろいろ調べられて九州から来られた方です。

メールでは下記のように喜びを表現されています。

『汗と臭いに怯える事なく、人生を再スタートできております。汗だくでも嫌われてない、大丈夫なことを、私に関わる人達から聞かずとも感じとれます。ワキガから解放されて汗をかいても、普通に過ごしてます。昨夏は汗かけば恐怖でした。普通は素晴らしいです。有難うございます!』

『過去に2度失敗してどこの病院も嘘つき、だめだと思ってましたが、先生のブログを全部みて、病院を調べて、先生はちゃんとしてる、信用できると思い手術を決めました。また再発したらと不安になることもありますが、周囲の反応で自分は臭くないと自信が持てます。今までの人生をリセットして取り戻す為、毎日忙しく外に出てます。普通に汗をかき、臭いも気にしない、本当に普通は素晴らしいです。先生のおかげです、有難うございます!』

喜んでいただくことが目標ですので僕たちとしても喜んでいただけてとてもうれしいです。

術後3ヶ月だとまだ手術のダメージが残っているために臭いが軽減することがあるので、本当は3か月では最終的な判断はできないのですが、当院でわきが手術を受けられてこれまで再発された方はおられませんので今後も再発することはないと思います。

遠方からわきが手術に来られる方が本当に多くなりました

最近も遠方からわきがの相談や手術に来られる方が多く、ここ1週間の間で遠方から来られている方だと静岡、福島、埼玉、神奈川からわきが治療の相談に来られていました。

以前は遠方から来られる方は他院わきが手術の後の再発の方が多かったのですが、最近はわきがの手術は再発が多いことが広く認知されてきたのか、治療を受けるのがはじめての方でも『再発しないわきが治療を受けたい』とはるばる遠方から来られる方も多くなっています。

夏休み期間に手術希望される方が多く、もうかなりのご予約をいただいています。

ある方は他院手術後の再発の方だったのですが、左わき、右わきを別々のドクターが同時並行で手術をしたということで、『どちらも臭いが残っているのですが、片方がより強く臭いが残っている』とおっしゃっておられました。ドクターによって結果が違うことがわかるエピソードです。でもどちらもワキも毛がぼうぼうに生えていて不完全な手術でした。

成長期(学生時代)のわきがは治る?治らない?

今日もいつもの他院術後のわきが再発の相談で、はるばる関東から来られた方でした。

この方の親戚の方が当院でわきが手術をうけて完全に治られているため紹介を受けて受診されました。

診察すると脇には腋毛がたくさん残っており、前回の手術はあきらかに不充分なことがわかりました。

前回手術を受けた時にワキガが治らなかったので、そのクリニックに術後の診察に行って、『ワキガの臭いがまったく治っていない』と伝えてもドクターの診察はなく、カウンセラーがでてきて対応するだけで『成長期だから様子を見てください。以上』というような感じで、『ここではもう何を言ってもだめだな』とあきらめて今回当院を受診されました。

『成長期だから様子を見てください』って何を言っているのか意味が分かりませんよね。

成長期で周囲の子供たちと身近に過ごし、体育で汗もかくからより臭いを気にして手術したのに。

『成長期は再発しても仕方がない』とでも言いたいのでしょうか?

手術前にそんな説明はなく、しかも同年代の親戚は当院で手術を受けて完全にわきがが治っています。

きちんとアポクリン腺を除去すればわきがは治ります。

 

ワキガを再発させないようにアポクリン腺をきちんと除去する方法

単純に考えればアポクリン腺をすべて露出させて取り除けばいいだけですが、それを充分行わないとアポクリン汗腺の取り残しがでて再発というかわきがの臭いが治らないわけです。

切開を加えてからアポクリン腺の層と皮下脂肪の層を分けてアポクリン腺がある範囲を目で確認しながら露出していきます。

切った部分近くにたくさんのアポクリン腺があります。

もう少し奥へ進んでもたくさんのアポクリン腺があります。

さらに奥へすすむとまばらにはなってきますが、まだアポクリン腺がところどころに存在します

わかりにくかもしれないのでアポクリン腺部分に赤丸をつけてみると

こうしてアポクリン腺をすべて確認しながらこのアポクリン腺をきちんと取り除けばワキガは治ります。

これが直視下剪除法です。

逆に言えばこうして確認しながらアポクリン汗腺をすべて除去しないとアポクリン汗腺が残って臭いが残ることになります。

 

今日も他院術後の再発のわきがアポクリン汗腺除去でした

今日は姫路から手術に来られた方でした。

この方は以前はわざわざ東京まで行って、稲葉式に類する治療を受けたもののわきがはなおらず、制汗剤を使っても汗をかきやすい夏場はワキガの臭いをごまかすことができないため夏場は仕事以外は家にひきこもって外へでないそうです。

友人の結婚式があっても夏場は怖くて参加できず、夏は友人に誘われても遊ぶのもすべて断ってしまうので、悲しいことに『今では友人がほとんどいなくなってしまった。』と話されていました。

手術の時には麻酔をかけてからメスを入れるわけですが、メスで切った瞬間に残っているアポクリン汗腺が顔を出し、アポクリン汗腺が残っていることがはっきりわかりました。この時点でアポクリン汗腺をきちんと除去すればわきがが治ることは確定です。

赤で囲んでいる部分がアポクリン汗腺が見えているところで、ここだけにアポクリン汗腺があるように見えるかもしれませんが、実際にはここはメスで切った切断面だからアポクリン汗腺が見えているだけで青で囲った部分(前回手術の瘢痕部分)を削るとその奥に赤で囲われた部分のようにアポクリン汗腺がたくさん残っていました。つまり脇全体にアポクリン汗腺が残っていたわけですがすべて丁寧に除去しました。

これで夏場もわきがを気にしなくてよくなると思います。

これからの人生がかわるといいですね。

 

通院回数の少ないワキガ治療を受けたい?

当院のワキガ手術は遠方からお越しいただく方も多いので、検診になかなかお越しになられないことがありますが、それでも最低でも4回の通院は必要になります。

本当はもっと通院していただいて診察させていただいて必要な処置があればさせていただく方がいいのですが、遠方の方は交通費が高額になることもあり、難しいこともあるようです。

その4回の通院もできないとおっしゃる方もたまにおられますが、通院回数が少なく済む治療は、きちんとアポクリン腺を除去していないから通院回数が少なく済むだけです。つまり通院回数が少なく済むという基準で治療を選ぶといいかげんな治療を選ぶことになり、結局ワキガが再発してまた別の治療を受けることになると思います。

当院で手術されて1年以上経ってから検診にお越しになった方には『わきがや多汗は治っていますか?』とこちらからたずねます。

治っている自信があるから検診ができて、そうたずねることができるのです。