

2010年02月08日
ブログを書こうとして内容を考えていたら『ためしてガッテン』に先をこされてしまいました。
当院で分子整合栄養医学の分析を受けられた方がピロリ菌の感染が疑われ、確認のための再検査をおすすめしたところやはり感染がみつかり、除菌をされて、胃がんのリスクが減ったと感謝されていました。
さてピロリ菌についての話ですが、正式にはヘリコバクター・ピロリといい、ヘリコプターの語源と同じですが、らせん状の菌です。従来強酸である胃酸のでる胃の中では細菌は棲むことができないと考えられていました。しかしヘリコバクター・ピロリはウレアーゼと呼ばれる酵素を産生して胃粘液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、生じたアンモニアで、局所的に胃酸を中和することによって胃へ感染していたのです。
2005年のノーベル医学生理学賞は、ピロリ菌を発見した2人の医科学者ウォレン博士とマーシャル教授に贈られました。
受賞テーマは「ヘリコバクター・ピロリの発見と胃炎や消化性潰瘍における役割」で、
ピロリ菌を発見し、
胃炎や胃潰瘍がピロリ菌の感染によって引き起こされること、
抗生物質でピロリ菌は除菌できること、
除菌により胃炎や胃潰瘍が治ること などを明らかにしました。
マーシャル教授は培養した菌液を自らが飲むという実験を行い、ピロリ菌が胃炎や胃潰瘍の原因になることを証明したのです。
ピロリ菌を抑えるというヨーグルトの宣伝にマーシャル教授がでていたのを見られた方もおられると思います。
さらに研究はすすめられ、ピロリ菌は、注射針のような構造物を胃の細胞に刺し込んで、細胞のガン化に関与が疑われている毒タンパク質(CagA)を注入することがわかっています。
ピロリ菌が感染すると必ず胃がんになるわけではありませんが、胃がんとの関連が強く疑われているため、日本ヘリコバクター学会もピロリ菌に感染している人はすべて除菌治療を行うことを勧めています
ただ現在は胃十二指腸潰瘍がある場合はピロリ除菌は保険適応ですが、胃がん予防のためにピロリ除菌を行う場合には保険適応が認められていません
しかしガッテンでも指摘されていたように特に高血糖の方(糖尿病のヒトが上昇する血液中のヘモグロビンと血糖の結合物HbA1cの高い人)、喫煙する人、塩分とりすぎ傾向のある人はピロリ菌の検査を受け、ピロリ菌がいれば除菌した方がいいと思います
除菌の副作用としては、治療では抗生物質で細菌を殺すことから、腸内細菌にも影響して軟便、下痢などがあります。また長期的には胃酸がでるようになるため、逆流性食道炎を起こす人がいます。
分子整合栄養医学では、除菌療法を行う際には、粘膜を強くしたり、腸内細菌の状態を整えることで効果を高め、副作用を減らすような工夫をしています。
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