2016年03月18日
昨日のワキガの話題の続きです。
この方は他院で2回手術を受けられて今回が3回目の手術です。
今回の手術には3時間もの時間がかかったわけですが、それは範囲が広かったというのもありますが、これまでの手術によって皮膚と皮下組織が癒着してはがれなくなっていたからです。
アポクリン腺は皮膚にある組織なので、直視下剪除法では皮膚と皮下組織をはがしてから皮膚の組織の一部であるアポクリン腺を除去します。
それ以外の方法でもその層に入ることができなければアポクリン腺は除去できません。
つまり1回目の手術でしばらく効果があったのは、はじめての手術だったので吸引法でもその層に入ることができて、とれたアポクリン腺は少しだったけれども、アポクリン腺に一時的なダメージを与えることができたので、しばらく効果があったといえます。
2回目の吸引法では、そもそもその層に入ることができず、吸引管はもっと深い層に入って、仮に何かをとったとしても脂肪吸引のようになってしまって、アポクリン腺へのダメージがなかったので全く効果がなかったのです。
この2回目の時点で1回目の手術を受けていることがわかっているわけですから、当然癒着がおこって吸引法では手術するべき層に入れないのは充分予測されるわけです。
吸引法で何度も治療を受けてそれでも再発された方がたくさん手術にお越しになられるわけですが、手術をすればするほど固い組織ができてそれにアポクリン腺が囲まれてしまい、吸引法ではその部分を除去することができません。
再発すれば再度吸引法で再手術をすることを保証するということはそもそも意味がありません。上記の理由で結局アポクリン腺が除去できないからです。
それをきちんと除去できるのは切って目で確認しながら行う直視下剪除法だけです。
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