手術後3週間たった方は

『汗も臭いも全く無くなり、とても快適に過ごしています。』

手術後1ヶ月半の方は

『夏になると気になっていた臭いが無く、気にしなくて良い生活に感動しています^_^』

などなど

でも本当の結果は手術後1年くらいたたないとわかりません。

いただいている喜びのメールは遠方の方が手術後の経過を知らせていただくメールを送っていただいている中で喜んでおられるのです。

治療後すぐには効果が出ていて当然ですので治療後すぐにアンケートをとるということは当院ではありません。

1年以上経ってから検診にお越しいただいた場合には『臭いは残っていませんか？』『汗の量はどうですか？』とたずねます。

万が一傷跡などが気になる方には手術後2年は検診を行って無料で処置をしています。

長期に診察しても臭いが再発していると言われない自信があるからこそ長期に検診できるのです。

今日も中学生のワキガ手術でした。

今回は詳しく説明してみます。

手術前の表面におおまかな予定手術範囲のマークをつけたところ

毛の生えている範囲に赤マークをつけると

つまり毛の範囲より広めにマーキングしていることになります。

切開して内部を観察、アポクリン腺を露出させます。

外側の手前　ここにはたくさんのアポクリン腺

外側の奥　アポクリン腺はまばらになりますが取り残さぬようすべて露出させます

内側の手前

内側の奥

すべて丁寧に除去すると

外側の端まで完全に除去

内側も端まで完全に除去

表面から見ると

ピンクの範囲がアポクリン腺を除去した範囲です。

これだとマーキングの範囲がわからないのでおおまかにマークをつけてみます。

赤が毛の範囲

オレンジがはじめにマークした剪除予定範囲

緑が実際の剪除範囲です。

つまり毛の範囲や当初の剪除予定範囲よりはるかに広い範囲にアポクリン腺が存在し、それをすべて除去しているわけです。

目で見る手術方法だからこのように確認しながら除去できるのです。

ただしっかり剪除するということは大けがをさせることになります。

つまり大けがを丁寧に治す処置も必要です。

たくさんのブルーの縫合をしているのがわかります。

これをアンカー縫合といいます。皮膚が浮かないようにしています。

周囲についているのは脇の圧迫固定のための綿を固定する糸です。

面倒でもこうしないときれいに治すことができません。

このように丁寧な処置をするからこそワキガを完全に治す手術が行えるのです。

今日も中学生のワキガ手術でした。

深刻に悩まれているのに中学生は手術してもらえなかったり、治らない治療をすすめられたりするためにかなり情報を検索されて当院の情報にたどりつかれて治療に来られる方がたくさんおられます。

僕たちが知っているよりいろんなところで紹介いただいているようです。

今日の方もアポクリン腺は多量にありました。

モリモリのアポクリン腺です。

すべて丁寧に除去すると

これでワキガは治り、体育や運動の時も気にしなくてよくなると思います。

中学生の時からワキガ臭が気になっていたようですが、ずっと制汗剤でごまかしてこられたようです。

でも制汗剤は1日ももたないので、体育の授業の前には塗るようにされていたようです。

アポクリン腺です。

外側はアポクリン腺が密集しています。

内側は外側ほど密集していませんが、こちらも広範囲に存在します。

どちらも取り残さぬよう丁寧に除去

これで制汗剤はいらなくなると思います。

ワキガ手術後1年2ヶ月経った方の検診がありました。

手術後すぐにわきがの臭いがなくなるのは当たり前でいい加減な治療でもしばらくは効果がありますので1年以上経ってから結果をみることが大切です。

今回の方も1年以上経ったのでワキガが治っているかと汗は減っているかをおたずねしました。すると

「臭いはまったくなく、汗の量は以前の量を10とすると3ぐらい」ということでワキガもワキ多汗も治っているということでした。

実は手術後1年過ぎて検診にお越しいただく方はあまりおられないのですが、念のためワキガ手術後2年は無料で傷跡の処置を行う検診期間を設けています。

ワキガが治っているかもおたずねすることができるのも、フォローアップ期間を長くとれるのもきちんと治る手術を行っている自信があるからなのです。