ワキガ手術の切開線とアポクリン腺除去範囲

今回のワキガ手術の方は昨日の手術の方のご友人です。この方ははじめてのワキガ手術です。

昨日の方は他院で2回手術したものの再発して3回目の手術を当院で受けられているのですが、その方の勧めで当院で手術を受けられることになりました。

アポクリン腺を除去して縫合したあとの写真です。

ピンクになっているところがアポクリン腺を除去した範囲でその範囲の皮膚が浮かないように細かく縫合しています。これをアンカー縫合といいます。

アンカー=錨(いかり)で船が移動するのを防ぐためにいかりをおろすように、アンカー縫合をすることで皮膚が浮くことやずれることを防いでいます。

これだと切開船がわかりにくいのでわかりやすいように切開線をマークすると

切れ目はこの赤線部分だけです。ここから皮膚をめくりかえしてアポクリン腺を除去しています。

切開線が真ん中にないのは外から判断したアポクリン腺の範囲と実際のアポクリン腺の範囲が違ったからです。これは右ワキの写真ですが切って内部を剥がしながらアポクリン腺を露出すると内側に広くて外側に狭かったので、結果的に切開線が真ん中にきていません。

目で見る剪除法なのでアポクリン腺を確認しながら剥がしているのでこのようになりましたが、アポクリン腺はすべて除去しました。このような場合目で見ない方法だと内側のアポクリン腺を取り残すことになるのです。

アポクリン腺は次のように見えます。

これをすべて取り除きます。

昨日の方は3回目の今回の手術でやっと治ることになりますが、この方は今回の初回手術でワキガは治ります。