制汗剤では隠し切れないということでネットで情報を調べ、twitterで当院で手術を受けられた方にも教えてもらって当院での手術を決めたということでした。
まず術前のワキです。
一般的にアポクリン腺が存在すると考えられている毛が生えている範囲にマークを付けると
黒くなっているのは制汗剤によって何度もカブレて炎症を起こしたことがあるためです。
切開して実際に目で確認しながらアポクリン腺の存在する範囲を剥離すると
これは右わきですので画面の左側が腕側、右側が胴体側となります。
ピンク色になった部分が剝がされた範囲です。
指を挿入してみると
術前にマークした範囲を超えて指が入っています。
わかりにくいのでもともとマークがついていた部分をオレンジで示します。
指先がオレンジのラインより飛び出ています。
つまりこの部分は手術前のマークより外側なので、術前のマークの範囲だけ手術をすればこの部分のアポクリン腺は取り残すことになります。
その部分のアポクリン腺は真ん中よりまばらですが確実に存在します
もちろん真ん中付近はもっと多量にアポクリン腺が存在します。
すべてアポクリン腺を除去
そして丁寧にアンカー縫合
もう一度術前のマークの範囲と実際に手術した範囲です。
オレンジラインが術前のマーク、実際にアポクリン腺を除去したグリーンラインの内側に部分にはアンカー縫合がかかっていることからもわかるように術前のマークよりはるかに広い範囲にアポクリン腺が存在し、それを除去したことになります。
このようにアポクリン腺をきちんと確認して除去できるのは剪除法だけです。
ただ剪除法ならそれでいいわけではなく、時間をかけて行う丁寧な剪除法だけがワキガを完全に治すことができるのです。