インフルエンザ治療薬について

今シーズンはこれまでとは違った効き方をするインフルエンザの新薬がでて話題になっていますが、この薬は耐性をおこしやすい(薬が効かなくなるタイプのウイルスが出てくる)と言われていて、そのことについても話題になっています。

この新薬やこれまでの抗インフルエンザ薬の使用方法について亀田メディカルセンターのブログがわかりやすく書かれていてよく検索されているようです。

ゾフルーザ採用見送りの経緯

このブログの中にインフルエンザ治療の院内ガイドラインへのリンクがあります。

そこを見てみると

『外来患者におけるインフルエンザ治療適応としては

治療適応:合併症のリスクが高い患者

これに当たるものとして以下の記述があります。

5歳未満の小児:特に2歳以下の乳幼児

65歳以上の成人

妊婦、産後2週間以内

基礎疾患を有するもの
 ・慢性呼吸器疾患:喘息, COPD,嚢胞性線維症など
 ・慢性心疾患:高血圧症のみは除く
 ・慢性腎疾患
 ・慢性肝疾患
 ・血液疾患
 ・慢性神経筋疾患
 ・神経発達異常:脳卒中,てんかん,精神発達遅延,脊髄損傷など
 ・代謝異常:糖尿病を含む免疫抑制状態にあるもの:免疫抑制薬投与中、担癌患者、HIV感染者

19歳未満で長期にアスピリンを内服しているもの

著明な肥満(BMI≧40)

介護老人施設もしくは長期療養施設に入所しているもの

・タイミング:発症から48時間以内
・抗ウイルス薬:オセルタミビルまたはザナミビル(つまり新薬のゾフルーザ(バロキサビル) は採用されていない)

投与期間:5日間

・効果:症状の改善が約1日早まる、細菌性肺炎・入院が減少する可能性がある

・高リスクに該当しない患者を治療するメリットは少ないと考えられている』

と書かれています。

ここではほとんどの人に抗インフルエンザ薬は投与せず、アセトアミノフェンという解熱鎮痛薬のみの投与だということです。

 

許されない鉄剤注射

若い駅伝選手に頻回に鉄剤注射をしていたことが問題になっていますね。

ニュース

頼まれて断れなかった?肝障害がでることがあることもわかっていた?

頼まれたら人の健康を害しても仕方がないということ?

ありえない話だと思います。

まず基本的なことを整理してみます。

血液の中の赤血球の中には『ヘモグロビン』があり、『ヘモグロビン』が酸素を運んでいます。この『ヘモ』という言葉は鉄と意味するhemeからきています。

生理のある年代の女性は、毎月生理で出血し、ヘモグロビンを含む赤血球を失うので、それによって赤血球が少なくなる(つまり貧血になる)ことが多いのです。貧血になると酸素を運ぶ能力が少なくなり、運動能力低下をはじめさまざまな支障をきたします。

よくアスリートが高地トレーニングしているのをご存知だと思いますが、高地は酸素濃度が低いので、高地にいると体がそれに順応しようとして、赤血球を増やすのです。その状態で平地に戻ってくると酸素を運ぶ能力が強化されていて、いいパフォーマンスがだせるので高地トレーニングが行われているのです。

鉄が足りない人、つまり貧血の人が鉄を補うと容易にさまざまな症状が改善することがあります。ただ鉄は活性酸素を発生するので諸刃の剣と考えられており、栄養の分野でも以前より鉄の補充は慎重になっています。

肝臓が悪い人に瀉血療法といって血液を抜いてわざと貧血にする治療法が行われることがありますが、これは活性酸素を減らして、肝障害を減らそうという治療です。貧血になるのでパフォーマンスは落ちるのですが、それを我慢しても肝障害を減らそうとしているわけです。

鉄の補充方法には食事内容からや薬やサプリメントからなどがあります。

薬の中には口からとる薬と注射剤があります。

栄養を詳しく学んでいるドクターは注射剤を使うことはほとんどなくなっているのではないかと思います。

そこまで急激に鉄を補充する必要が普通はないことと活性酸素による障害を避けるためです。

食事から摂取して鉄過剰になるということはほぼないと思いますが、薬やサプリメントだと過剰になってしまうことがあると思います。

ただ口から摂る分だと自分の腸からの吸収の過程があり、吸収するしないを完全ではないにせよ自分の体が判断してコントロールするのでまだそこまでひどいことにはなりません。

注射だと無理やりすべての鉄がいっきに入ってしまうので危険なのです。しかもそれを頻回に行うとなるとなおさらです。

しかも鉄を補充する際には血液検査で赤血球の量も測れますし、からだのなかに貯蔵されている鉄もフェリチンという検査で判定できます。

つまり過剰はすぐわかるのです。

栄養の世界ではフェリチン値として12もあれば十分としている場合もあります。それが700~ありえません。

鉄の注射を使っていいかどうかは意見がわかれるかもしれませんが、検査をせずに鉄を注射し続けるということはあってはいけない話です。

後先を考えず、鉄剤を注射させるスポーツ指導者がいることにも驚きますが、検査をせずに鉄剤を注射し続けるドクターがいることにも驚きます。

検査代が高い?意味が分かりません。

ビタミンDと統合失調症

ビタミンDと統合失調症に関係があるのではいう話はこれまでもたびたび取り上げられています。

デンマークでは新生児の血液が1981年から保管されていて、それを使って検査したところ、1981年~2000年の間に生まれた子供のうち、その後統合失調症の診断がついた2602名を選んで同年代に生まれた同じ性別の人と比べると『血液中のビタミンD濃度が低いグループがビタミンD濃度が高いグループに比べて1.44倍統合失調症になりやすかったことがわかった』ということです。

記事へのリンク

そこまで計画的に血液を保存しているのもすごいことですね。

筋力トレーニングにBCAA

筋トレする際に、BCAAなどのロイシンを含むアミノ酸を摂取すると筋肉がよりつきやすいことがわかっています。

ある研究によると、飲む飲まないで筋肉の付き方に10%くらい差がでていましたのでより効率的に筋肉をつけるには飲んでおいた方が良さそうです。

ロイシンが筋肉を肥大させるシグナルになるようですが、老化するとロイシンに対する反応が弱くなるので、より多めにとらないといけないようです。

 

バイアグラがかなり使われているようです

正確にはバイアグラそのものよりももっと長時間作用性のザルティアというお薬が、前立腺肥大症に伴う排尿障害に保険適応になっていてより広く使われるようになっています。

やはり血管の若返り作用があるようで、そうした目的にも使用されているようです。

以前お伝えしましたが、大腸ポリープが少なくなったというような報告もされています。

バイアグラで大腸ポリープが少なくなった

足つぼ刺激マット購入しました

先日テレビを見ていたら、夜間頻尿のためによく眠れなかった人が、足裏マッサージをして夜間頻尿が改善し、睡眠がよくとれるようになったというのが放送されていました。

このことをスタッフに話すと足裏マッサージで足のむくみがよくとれるということでした。

あやしげな話でなく、東京都健康長寿医療センターも皮膚への刺激で自律神経のバランスがよくなるということを発表しています。

東京都健康長寿医療センターのPDF

僕は頻尿も足のむくみもありませんが、いいことには違いないだろうということで、足つぼ刺激マットを購入しました(青竹は以前からありましたが使っていませんでした)

マットを踏むと痛いのですが、その後は気持ちいいです爆  笑

オメガ-3脂肪酸でアレルギー性結膜炎が改善

亜麻仁油や魚油などのオメガ3脂肪酸は炎症を抑える方に働くということは栄養の世界では、ずっと言われてきたわけですが、今回アレルギー性結膜炎のマウスを使った実験で、亜麻仁油を投与したところ、アレルギー性結膜炎は改善して、炎症を起こす体内の成分である炎症性脂質メディエーターが減ったという発表がされています。

順天堂大学の研究グループ の発表

栄養の分野でこれまでずっと言われてきたことが実験で実際に証明されたことになります。

たばこを規制することで肺癌が減ったことが報告されています

アメリカのカリフォルニア州ではアメリカの中でも最も早く1988年からたばこ規制が導入されています。

長期のデータをとったところ、カリフォルニア州では1986~2013年の間に年間肺がん死亡率が急速に低下し、2013年の10万人当たりの肺がん死亡者数は、カリフォルニア州以外の州が87.5人だったのに対し62.6人と28%つまり約3割も少なくなったということです。

喫煙はアメリカでの肺癌の最大90%に関係するとされていて、喫煙者の肺癌リスクは非喫煙者の15~30倍と推定されています。

今回発表を行った研究者によると「年齢を問わず禁煙によってQOLの向上は期待でき、35歳以下で禁煙すれば喫煙による健康リスクはほぼ帳消しにできる。さらに50歳以下で禁煙しても、喫煙に関連した病気にかかるリスクは半減する」と述べられています。

論文

たばこの害については以前から言っていますが、患者さんをみていると美容の分野でも喫煙しているとしみやしわ、たるみが増えると感じています。

新しい抗肥満薬ロカルセリン

ロカルセリンという抗肥満薬の話です。

セロトニン5-HT(5-hydroxy-triptamine)2c受容体に働いて、食欲を抑制するお薬です。
ただ抗肥満薬はこれまでも実際に使われてから深刻な副作用が判明して使われなくなった薬がいくつもあるので安全に使えるのかは長期に見てみないとわかりません。
 
セロトニン受容体は食欲だけでなく、睡眠や鎮静、疼痛閾値の調整、母性行動などに広く関与しているとされているので食欲だけでない他のところに影響する可能性も考えられます。
 
最近 ランセットに有用性が報告されていたり
 
心血管系に対する安全性がニューイングランドジャーナルに報告されていますが使用できるのはまだ先になりそうです。

 

『3月のライオン』読みました

『3月のライオン』は将棋の漫画です。(僕は知りませんでしたが・・・

テレビ化もされ、神木隆之介君主演で映画化もされています。

最近漫画を読むということがほとんどなくなっていたのですが、栄養のセミナーの必須指定図書になっていたので読みました。

予想していたものと全く違ったのですが面白かったです。