学会でヒアルロン酸の注入方法が詳しく説明されていました

ライブ手術でヒアルロン酸の注入方法が詳しく説明されていました。注入されたモニターは若返られていたのですが、目の下には注入されていませんでした。

もちろん目の下への注入も可能なのですが、まず顔の外側から攻めていくのがすすめられていました。

トータルの注入だと6ml以上になりそうでこれを頻回に行うことになるとコストが非常に高くなりそうでした。

当院ではPRPの満足度が非常に高く持続期間も長いため、これをヒアルロン酸に替えるのはあまり意味がなさそうに感じました。

僕が思っているよりヒアルロン酸による塞栓はおこっているようです。

ヒアルロン酸の注入方法のすべてがPRPに応用できるかはわかりませんが、勉強にはなりました。

PRPとヒアルロン酸の違いと特徴

いくつも違いがあります。

まず効果の長さの違いがあります。

ヒアルロン酸は効果が短いため半年~1年ごとに再注入が必要ですが、PRPは何年も効果が続きます。

ヒアルロン酸はボリュームを増やす効果だけですが、PRPはボリュームを増やすだけの効果ではなく、組織を入れ替える効果があります。例えるならヒアルロン酸は家を増築しているだけですが、PRPは家を建て替えている感じです。このため目の下のたるみ治療を行う際にヒアルロン酸はより膨らんでしまうので注入できないケースがありますが、PRPだと安心して治療を行うことができます。

またヒアルロン酸にはチンダル現象と言って青くむくんでしまう副作用があります。目の下のくまを治療するときには目の下の黒さや青さを治さないといけないわけですが、クマの部分の皮膚は薄いことが多くチンダル現象を起こす確率が他の部位より高いのでクマの治療としては不適です。この場合にもPRPだと安心して治療を行うことができます。

目の上のくぼみについても中サイズの粒子のヒアルロン酸を使うともっこり膨らんでしまい、小粒のヒアルロン酸を使うと早くなくなってしまったりします。この場合もPRPだと長期にナチュラルに改善した状態を保つことが可能です。

ヒアルロン酸が残っているあいだはPRP治療をおすすめしていません

他院で『ヒアルロン酸注入を行ったけれど効果が不充分』だとか、あるいは『ヒアルロン酸注入後青くむくんでしまうチンダル現象を起こして逆にたるみが目立ってしまって困っている』というご相談を多くいただきます。

この場合はヒアルロン酸を薬剤で溶かすか、あるいはヒアルロン酸が充分吸収されるまで期間を空けてからPRP治療を行うことになります。

それは今のしわやくぼみが本来のしわやくぼみでなく、ヒアルロン酸の影響を受けているためです。

そのままPRPを注入すれば、やがてヒアルロン酸部分が吸収されてへこんでしまうので、最終的な仕上がりがおかしくなってしまうことが予想されます。

このためヒアルロン酸を薬剤で強制的に溶かすか、あるいはヒアルロン酸が充分吸収されるまで期間を空けてからPRP治療を行うことをおすすめしています。

先日とは別のスタッフが鼻のヒアルロン酸注入を行いました。

先日鼻ヒアルロン酸注入を受けたスタッフとは別のスタッフが鼻ヒアルロン酸注入を受けました。

先日のスタッフが治療を受けたのを見てずっとしたいと思っていたようです。

治療前

hump(でっぱり)の上下に少しづつ注入すると

治療後

治療後は鏡を何度も見てうれしそうにしていました。

先日ヒアルロン酸注入を受けたスタッフの写真はこちら

 

スタッフが鼻へのヒアルロン酸注射を希望したので行いました。

そんなに鼻が低いわけではないのですが、鼻の根元はもっと高く、鼻背のくぼんでいるところは平らにしたいという希望だったのでヒアルロン酸注射を行いました。

ヒアルロン酸注射前

ヒアルロン酸注射後

マークのつけ方が下手ですが、おおよそ赤マークのところに注射しています。

1ヵ月後の様子を見て希望があれば再度注射する予定です。

近々PRP治療を受ける可能性があるならヒアルロン酸注射は受けない方がいい

他院でのヒアルロン酸注射の結果に不満足で、PRP治療を受けられることになったのでヒアルロン酸を溶かすヒアルロニダーゼの注射を行いました。

PRPは持続期間が長期ですが、ヒアルロン酸は早くなくなってしまうので、ヒアルロン酸が残った状態でPRPを注入すると、はじめは見た目が正常でも注入されたヒアルロン酸が吸収されるにしたがって、ヒアルロン酸が減った部分がくぼんでおかしくなってしまう可能性があります。

このためいったんヒアルロン酸を溶かしてしまってもとのしわやくぼみにしてからPRPを注入することになります。

このような場合ヒアルロン酸の費用もヒアルロン酸を溶かすヒアルロニダーゼ分の費用も無駄になってしまうので、慎重に何を注入するかを決められた方がいいと思います。

この方はPRP治療を受けたかったにもかかわらず、前クリニックでほうれい線にはヒアルロン酸しか効かないと説明されて、おかしいと思いながらもヒアルロン酸を受けてしまったそうですが、ほうれい線もゴルゴラインも目の下のクマやくぼみ、マリオネットラインなどあらゆるしわやくぼみをPRP治療で改善させることが可能です。

 

東京大学がヒアルロン酸と癌との関連を発表し慎重な使用を呼びかけている

ヒアルロン酸の副作用は以前は主にアレルギーくらいしか言われていなかったのですが、失明してしまう事故が国内で起こり、血管が詰まってしまう塞栓症の注意喚起がなされるようになっています。

さらに最近の研究で東京大学がヒアルロン酸と癌との関連を発表し慎重な使用を呼びかけています。

東京大学の発表:がんの発症・進展におけるヒアルロン酸の「ジキルとハイド的」役割

高分子のヒアルロン酸は癌に抑制的に働き、分解されて低分子になると促進的に働くようです。

美容クリニックでは高分子のヒアルロン酸が用いられてわけですが、高分子のヒアルロン酸は癌を抑える方向に働くのですが、それが分解されて低分子のものになると癌を促進する方向に働くのではないか?という説明です。

ヒアルロン酸を注射した人に統計的に異常が認められたわけではないので本当にどうなのかはわかりませんが今後の動向には注意が必要だとは思います。

膝の関節に注射するヒアルロン酸製剤ははじめから低分子なのである意味癌との関連ではより悪いことばかりとも考えられますがそれは病気だから仕方ないということなのかどうかわかりません。

美容目的ではヒアルロン酸は顔のしわやくぼみ改善目的や隆鼻、豊胸目的に使用されています。

顔の注入治療でもヒアルロン酸、レディエッセ、脂肪注入、PRP治療などがあるわけですが、それぞれメリット・デメリットがあります

豊胸目的でもヒアルロン酸注入、アクアフィリング注入、脂肪注入、シリコンバッグ豊胸などさまざまな方法がありますが、これにもメリット・デメリットがあります。

現段階でのそれぞれのメリット・デメリットを詳しくきいて納得いくものを選択することが必要です。

ゴルゴラインは容易に改善させることが可能です。

今日のPRP検診5か月目の方もゴルゴラインがほぼなくなり、若返っておられました。

ご存じでない方もおられるかもしれませんが、ゴルゴラインというのは頬骨のあたりにできる溝のことです。

インディアンラインと呼ばれることもあります。

ここがくぼんでいるとげっそりして老けた感じにみえます。

『ゴルゴライン』という言葉は漫画のゴルゴ13(サーティーン)からきています。

彼の顔はゴルゴラインがあることですごみがあるように見えます。

男性の場合は老けて見えることは別として、渋みとして感じられることがありますが、女性の場合は単に老けて見えるだけに感じられることが多いように思います。

ゴルゴライン(インディアンライン)はヒアルロン酸注入やPRP注入で容易に改善させることが可能です。

目の下のクマの多くは黒クマです。

最近『目の下のクマに光治療やレーザー治療を受けたけれども効果がなかった』というご相談を多くいただきます。

目の下のクマは血管が透ける青くま、シミがクマに見える茶クマ、くぼみが黒く見える黒クマなどと分類されていますが、多くのケースは、くぼみが影になってみえる黒クマです。

光治療やレーザー治療は茶クマには効果があるかもしれませんが、黒クマには効果はありません。

『目の下のクマの治療を受けたけれども効果がなかった』と言ってご相談に来られる方はたいていシミを治す茶クマの治療を受けておられます。

つまりそもそもの見立て・診断が間違っているのです。

皮膚を指でずらした時に黒い部分が一緒にずれるなら、皮膚のシミの可能性が高いので、シミを除去するレーザーで改善が期待できます。しかしずれなければ、シミではありませんのでレーザー治療を行っても効果はありません。

くぼみの影がクマとしてみえるなら、くぼみを改善するヒアルロン酸やPRP治療が効果的です。