2016年01月29日
一見何の関係もなさそうですが関係があります。
高濃度ビタミンC点滴を行う前にG6PDという酵素の検査を行うのですが、この酵素が欠けている方には高濃度ビタミンC点滴は行えません。
アフリカには酵素欠損の方が多いようなのですが、日本人にはほとんどいないとか、0.1%といいますがないわけでないので多量のビタミンC点滴を行う際には検査が必要となります。
G6PD欠損症について詳しくはこちら
G6PDは赤血球の膜が弱く、何らかのストレスで溶血してしまいます。
こうした場合高濃度ビタミンCによっても赤血球が溶けて貧血になってしまうようです。
G6PD欠損症はX染色体の伴性劣性遺伝とされており、遺伝子は女性はXXで男性はXYですから、異常な遺伝子を小文字でxとすると、男性はxYですから、必ず症状がでて、女性は特にxxというどちらの遺伝子にも異常がある時に症状がでるとされています。ということは女性で問題となることは男性よりさらに少ないということになります。
じゃあG6PD欠損症だと損なことばかりかというとそうではなくて、一方でマラリアには抵抗力があるとされています。
というのはマラリアは赤血球に寄生するので、弱い赤血球が壊れてしまってマラリアが充分増殖できないんですね。
G6PD欠損症以外にも鎌状赤血球症という病気も赤血球が弱いのですが、アフリカにこうした病気が多いのはマラリアに強い人が生き残ってきたという歴史も関係しているようです。
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