美容皮膚治療はおもしろい

美容皮膚治療はおもしろいです。

美容外科に関する学会だけでなく、美容皮膚に関する学会にもよく参加しています。

僕はもともと美容外科医で昔は美容皮膚には、まったく興味がなく、『みんなフォトフェイシャルがいいって言うけど効果よくわからないけど』とその時は心のなかでは思っていました。

(今でも美容皮膚に興味のない美容外科医もたくさんおられます ショック!

その僕が今やフラクセル2、サーマクールNXT、フォトRF オーロラ アドバンス リファーム、Qスイッチルビーレーザー、QスイッチYAGレーザー、サージトロン、内服外用薬、サプリメント、コスメなどを使い分けて美容皮膚最先端の仕事をしているのですから人はかわればかわるものです。

美容皮膚治療は機械を買えば医者なら誰にでもすぐできます。
しかし、同じ機械を使っても効果は違うのです。
そうです 使い方にコツがいるのです。
業者は機械を売るプロですが、実は使い方のプロではないのです。
このため業者おすすめの設定だけではうまくいかないこともあったり、能力をフルに使えないことがままあるのです。
実績をあげている先生はここが違うのです。
患者さんの意見をきいて、うまくいかない場合にはなぜここはうまくいかないのかということを常に考えているのです(これは美容皮膚だけのことではありませんが)
それが少しずつ解決して、1歩前進し、またさらに1歩前進して常に前にすすみ続けるのです

こうして高みに登りつめていくのです。

でも高く登ったと慢心してはいけません。そこで進歩がなくなるからです。

常に改善の余地はあるのです。

当院にはVISIAという肌診断装置があるのですが、ほぼ毎回同じ条件で写真がとれるようになっています

もちろん治療がうまくいかない場合もバッチリ写るのです。

ここが肝心です。

なぜ改善しないかを考えて、改善させることができるのです


   



脂肪吸引○○○ジェット

ある会で脂肪吸引○○○ジェットの発表がありました。

かわいそうなので名前すべてはだしません
あまりのことで辛口コメントです
この装置はジェット水流でどんどんチュメセント液(薄い麻酔液)を入れながら脂肪吸引する装置です。
もともと従来の脂肪吸引と違い、
痛みや腫れが少ない
神経や血管の損傷が少ない
出血が少ない
という触れ込みで登場しました

300人弱○○○ジェットで脂肪吸引手術を行った経験からの発表によると
やはり痛いので局所麻酔だけでなく全身麻酔で行っている
吸引する管の中に水を送る管があるので、吸引管の内部が狭く脂肪で詰まりやすく脂肪がスムーズに取れにくいので水(麻酔液)はこの機械で注入するけど吸引はこの機械を使わず従来と同じやり方で吸引している

この装置は脂肪吸引器ではなく水を注入する高級な機械と考えてください ということでした

なら普通に脂肪吸引するんだからこの方法ならではのメリットもないってこと?

要はチュメセント液だけたくさん入れればいいってことに聞こえるけど?

でも体内に水が残ってしまうので翌日まで水を抜く管をからだに刺したままっていうことだけど、どんどん水が出てきてその夜はすごく不自由だと思うけど?

脂肪吸引ではめったにみられないセローマという水が貯まる袋ができる副作用も多くみられていました

腫れが少ないって普通脂肪吸引の時には注入しないステロイド(副腎皮質ホルモン)をチュメセント注入液にいれてるけどこれって大丈夫なの??

これってデメリットばっかりじゃないの???

最後に『でもたくさん脂肪はとれます』って言って、司会者に『たくさん水を注入してるんだからたくさん量はとれて当たり前じゃないの。それは脂肪が多くとれているわけではない』とつっこまれてみんなを納得させる答えはできていませんでした

この装置を使ったらいいよというのか使ってはダメという発表なのかよくわかりませんでした
僕は使ったことがないので真実はよくわかりませんが、これをきいて試す気にもなれませんでした
脂肪吸引はこういった機械より手術をする術者の腕(テクニックだけでなくどこをどうとるかとらないかというデザイン力も含めて)がほとんどすべてだといえると思います
手術を受ける場合にはよく相談されてから受けられることをおすすめします


   



正しく紫外線防御はできていますか?

こんにちは
今回も美容外科学会からの話題です
正しく紫外線防御できているかどうかを見るために日焼け止めを塗った後に紫外線を当てて写真を撮ってみると塗りムラがあることが画像でわかり、防御できていないことがよくあるようです

自分は気をつけて塗ってるという方でも約20%は塗りムラがあるということです

当院にも紫外線撮影装置はあるので塗りムラができていないかどうか実際に試してみようと思います


   



永久に残る異物は大丈夫なの?

僕は基本的には各種シリコンプロテーゼやひきあげるために使う糸や豊胸のプロテーゼなど除去が比較的容易な異物は注意をしながら使用してもいいのではないかと思いますが、除去の困難な永久に残る異物はおすすめしておりません。

将来万が一何か抜きたい事情やトラブルがあっても除去ができなかったり、皮膚を大きく傷つけて除去するということになるからです

このためアクリルアミドや金の糸などは施術したことがありません。

今回の学会でもアクリルアミドなどは注入しないように警告されていました。

金もレーザーを当てたときに黒くなることがあるようなので注意が必要です。

リウマチの際には金を含むお薬が使われることがあるのでレーザー治療を受ける際には確かめて申告することが必要です。



旗 

   





新型脂肪溶解装置-美容外科学会速報

25日26日は横浜で日本美容外科学会が開かれています。

今日個人的に目を引いたものはZeltiq Aesthetic社のクライオリポライシスという新しい脂肪溶解を行うテクノロジーです。

脂肪を冷やすと水が凍るより先に脂肪細胞が死んでしまうことを利用しています。

皮膚を吸引しながら冷やすことによりダウンタイムなく皮下脂肪の厚さを1回で約1cm減らすということです。

美容機器にはいい加減な機械もありますがレーザー脱毛で有名なロックスアンダーソン博士が開発に関わっているということで期待しています。

もう2、3年前からでるでると言ってた機械がやっと登場するようです。


   




シミのカウンセリング

こんにちは

右頬のADM(後天性真皮メラノサイトーシス・生まれつきでない茶アザ)と思われるシミの患者さんが

来られました

当院へ来る前に、他のクリニックにカウンセリングに行ったところ、トレチノイン治療をすすめられたと

のことでした

トレチノインはビタミンAの1種ですがニキビだけでなく、単独使用ではシワ治療に、場合によってはハ

イドロキノンという美白剤と組み合わせてシミ治療にも用いられることがあります

ただ皮膚の浅い部分のシミにしか効果はなく、真皮のシミであるADMにはまったく効果はありません

光治療も真皮のシミには効果はなく、Qスイッチレーザー治療のみが真皮のシミを効果的にしかも安全に治療できます

すべてのシミにトレチノイン治療だけをするのは間違っています

レーザーや光治療の設備がないか、美容皮膚治療に興味がないか、知識がまったくないかですね

他院で光治療を行って、シミが濃くなった方もよくご相談に来られます

この場合は肝斑やADMや炎症後色素沈着に無理な治療をしている場合が多くみられます

アキュチップという光治療もQスイッチレーザーではありませんので肝斑やADMや炎症後色素沈着を治療することはできません

できれば以前のブログを読んでいただいて、不勉強者では太刀打ちできない知識を仕入れてください 


   







手術後の通院は少ないほうが良い?

わきが術後4ヶ月目の検診がありました

もちろんワキガ臭はまったくなく、汗もかかないとのことで、毛もまったくない状態です

この時期としては当然の経過で特に意味はありません

この方の友人が同時期に他院で吸引法?(小さな穴をあけてガサガサとる方法と言われていました)の手術を受けられました

現在中心部はある程度毛が減っているが、周囲にドーナツ状に毛が残っていて、臭いも残っていそうだというお話でした

術後4ヶ月目でこのような状態は論外ですが、毛がなくなるかどうかというのも効果的な治療が行えているかどうかの判断の一つですが、術後検診もクリニック選びの判断の1つとなります

いいかげんな手術でも手術で傷つけたことによる影響で手術直後は臭いはなく、手術後6ヶ月くらいしてから再発がはっきりしてくるからです

このためいいかげんな治療を行っている場合には6ヶ月以上たってからは来て欲しくない、つまり術後検診をしたくないわけです

『術後あまり通わなくていい』と通院の少なさをアピールしていることがあります

『通院が少なくてすむ』と言えば聞こえがいいですが、実は通って欲しくないというのが本音です

術後6ヶ月以上たって再発がはっきりする時期になれば、通院時に『臭いが残っている』とクレームを言われるからです

『もう来なくていいよ』といわれると通いにくいようですが、それにしても再発があっても多くの方があきらめてしまうというのは驚きです(これは他院で手術を行ったが再発した方が多数来られてそう言われるのでわかるのです)

僕は少なくとも術後1年くらいはたまには検診をお受けになるようにおすすめしています

自分が行った手術の後がどうなっているのかを確認することは大切です

これは他の手術でも同様です(本当は再発することがないので確認することがうれしいのです)


   







湿潤療法 傷は乾燥させずにしっとりさせている方が早く治る 

キズパワーパッドというばんそう膏が 傷が3倍早く治る と宣伝されて市販されています

15年以上前 大学の外科の抄読会(勉強会)の際に湿潤療法の理論を紹介した外国の文献を読みました

当時の周囲の反応は『なんじゃそれ』という感じであまり反応がありませんでした

外科をしていた時に傷のきれいな治し方に興味を持っていたというのは、それも現在の美容診療につながっていたのでしょうか?

アルミホイルを使ってイソジンゲルによる湿潤療法(本当は消毒剤が入っていないほうがよい)で指先のケガを治療していたのを思い出します

今の保険診療のしくみはよく知りませんが、当時は通院回数によって病院の収入が決まっていたので、保険適応のない高額な材料を使って、しかも通院を少なくするということは現実問題として難しかったということもありますし、傷を消毒しないという今までとはまったく正反対の治療法でしたから、湿潤療法の急速な普及は難しかったのだろうと思います

その後、外科から美容外科に転身し、働いていた頃、患者さんが指先のケガをして

骨を削って皮膚を縫い合わせる断端形成という処置をすすめられていました

その時保険診療で湿潤療法を行っている病院を紹介して、そこで断端形成せずに湿潤療法で治療し、指先が短くならず元通りに治ってとても感謝されました

もしころんでケガをして擦り傷にアスファルトなどの異物が入った場合には必ずすべてきれいに取り除いておくことが必要です

さもないとばい菌がついたり、治っても外傷性刺青という異物が残ることによる刺青になってしまいます(よく相談に来られます。Qスイッチレーザー治療を行います)

その後は湿潤療法です

夏目 睦 医師が一般向けの本も書いておられますので興味のある方は読んでみてください

しかし湿潤療法をずっと行っているとわかるのですが、うまくいかないことも実際にはあります

何にでも例外はあります

うまくいかないのに自己処置だけを続けるというのは禁物です

ケガやヤケドをした場合も美容治療を受ける場合も湿潤療法に詳しいクリニックにかかりましょう



   





ニキビ跡を治したい

こんにちは

今回はニキビ跡のへこみや長く続く赤みなどについての治療のお話です

これらに対し、グリコール酸ピーリングやマクロゴールピーリングなどの弱いケミカルピーリングや塩などを吹き付けて削ったり、ダイヤモンドが表面についた金属の棒で削ったりする治療が行われている場合もあると思いますが、これらは皮膚の表面の角層を削る治療であり、ニキビ跡は皮膚の奥深く真皮までへこんでいるので効果はありません

つまり皮膚をかなりの深さまで入れ替えるような治療でないと効果はでないわけです

そこで考えられたのがフェノールなどによるディープピーリングや炭酸ガスレーザーによって顔全体の皮膚の表面をかなりの深さまで蒸散させる(吹き飛ばす)治療です

しかしケロイドや色素沈着のリスクが大きいことや長い入院が必要でダウンタイムも大きな治療のため、一般的に行うということはできませんでした。

今行われている治療は、部分的な治療としてはTCAなどのピーリングや炭酸ガスレーザーを使って中程度の深さまでそのへこみの局所だけを削る治療です

これはへこみの部分をわざと傷つけて自己治癒力を使って治す方法ですね

そしてへこみが多数ある場合や長く続く赤みがある場合は、TCAピーリングや炭酸ガスレーザーを全体に行うわけにはいかないので、フラクセル2を代表としたフラクショナルレーザーで治療します

皮膚に細かくレーザーを照射することで安全に皮膚を入れ替えることができます

美容皮膚治療に熱心なクリニックは必ずフラクショナルレーザーを導入しています


   







ニキビはビタミンA欠乏症ではありません

前回までニキビ治療にさまざまなタイプのビタミンAが使われているというお話をしました

しかし ニキビ=ビタミンA欠乏症 ではありません

皮膚の状態は、からだの内側の様子を、表面に反映していると考えられます

つまりニキビもからだ全体の状態の反映であると考えられます

僕がニキビ治療を行うときには、必ずこういったからだの状態を改善させる治療を併用しています

具体的にはまず血液検査を行い、足りない栄養素を補給するのです

ニキビの方の場合、ビタミンAだけでなく、鉄や亜鉛、ビタミンB・C、たんぱく質などをとっていただくことが多くなります

またニキビは油がたまる病気ですが、油を制限するより、糖質を制限することが多くなります

これらは基本的に多種類の血液検査を行い、分子整合栄養医学的に解析を行い、投与する栄養素やその量を判断するのです

気血水を整えるなど考え方は少し違いますが、漢方治療も皮膚の状態は、からだ全体の状態の反映であると考え、治療を行うのです