ワキガ再発3度目のワキガ手術でした

さくら美容クリニック院長の棒谷です。

今回も他院ワキガ手術後の再発です。

1回目はローラークランプ法、2回目は剪除法手術をどちらも他院で治療を受けたものの臭いは残り、当院での手術を希望されました。

切開してアポクリン腺を露出

パラパラと周囲にアポクリン腺が残っています。

わかりにくいと思うのでマークすると

赤丸部分がアポクリン腺です。

すべて丁寧に除去すると

そして丁寧にアンカー縫合

癒着がみられ範囲も広範囲でしたので約5時間半の手術でした。

1時間の手術と5時間半の手術は当然結果が違います。

これでワキガは治ります。

わきが再発の治療法も剪除法しか考えられない

おはようございます。

さくら美容クリニック広島の院長 棒谷 です。

今回はわきが再発の治療法に関する話題です。

最も確実なわきが治療は直視下剪除法ですが、ワキガ治療を受けて再発した場合の治療法は剪除法しか考えられないと思います。

わきが治療を行うということはアポクリン腺の層を除去したり、アポクリン腺を焼いたりすることでダメージを与えて働きを少なくしたりしているのです。

このため治療を行ったあと皮下組織が炎症をおこし、皮膚と皮下組織(脂肪)の癒着(くっつくこと)が起こります。

わきがが再発した場合アポクリン腺を除去するためには残っているアポクリン腺の層と脂肪の間を剥がす必要があります。

剪除法の場合皮膚を反転しながらその境界を目で確認しながら脂肪に切り込まないようにはがして除去することが可能です。

しかし他の手術方法では、この層を正確に剥がすこともできませんし、アポクリン腺の確実な除去ができません。

目で確認せずに剥がそうとしても手術部位が硬くなっているために剥がせずに結局は剥がすべき層より深い脂肪の層が裂けてしまいます。

脂肪が裂けると神経を傷つけたりすることがありますし、除去する必要のない脂肪が除去する側に残ってしまいます。

除去すべき残っているアポクリン腺と前回手術による瘢痕と皮下脂肪が除去する側に残ってしまうと除去した場合脇がくぼんでしまったりします。

しかも瘢痕ごと残っているアポクリン腺を除去するのは、目で見て除去する剪除法でさえ慣れないと難しいのですが、他の方法ではこれをきれいに除去することはできないので結局ワキガが治らないことになります。

繰り返しになりますが直接目でアポクリン腺を除去できる剪除法がもっとも確実なわきが治療ですが、再発の場合は剪除法でないと治せないといっても過言ではないと思います。

 

わきが治療の効果はすぐでます。

わきがが治っているかどうかは1年以上経ってから確認しないと意味がないと以前ブログで書いていますが、わきが臭がなくなるのに1年かかるわけでなく、わきがは治療直後に治ります。

いいかげんな治療を行っても数ヶ月効果がでることがあるので、再発を確認するために1年以上が必要だという意味です。

今回ワキガの再発の相談に来られた方は数ヶ月前に他院でローラーを使ったワキガ手術を受けられていました。

しかし治療を受けて2週間後にはもうワキガが再発し、しかも以前の臭いより強くなったように感じるということでした。

当院でのカウンセリング時にわきをガーゼで拭って臭いを確認すると明らかにワキガ臭がありました。

治療を受けたクリニックでワキガが治っていないと伝えると

『3カ月後くらいから効果がでる』と説明を受けたということでした。

すでに3ヶ月以上経ってますがいつ効果が出るのでしょう?


ワキガ治療はアポクリン腺を除去したり、痛めつけたりしてワキガ臭をなくしたり、減らしたりする治療ですから治療直後から臭いがなくなったり、軽減したりします。

時間が経ってから効果がでるということはありません。

剪除法手術をうけて絶好調

他院でミラドライを2回受けたものの治らず、当院で剪除法による手術を受けられて治った方がおられます。

この方の親御さんがワキガ治療の相談に来られました。


お子さんは今は絶好調ということで喜ばれていました。


親御さんご本人は以前に稲葉式わきが手術、吸引法、ビューホット、ボトックス注射と数多くの治療を受けられたもののまだわきがが気になり、もうあきらめようかと考えていたものの、お子さんの姿を見て、やはり当院での剪除法を受けたいとご相談に来られました。


二人合わせると稲葉式わきが手術、吸引法、ビューホット、ボトックス注射、ミラドライ、剪除法とほぼすべてのワキガ治療を経験されたことになります。


でもわきがが治っているのはお子さんが当院で受けられた目で確認しながら行う剪除法だけです。

 

『わきが』は必ず治ります

美容外科医になってすでに21年が過ぎました。

その経験から言えることは、わきがはアポクリン腺を完全に除去すれば治ります。

治らない治療(再発する治療)は単にアポクリン腺の除去が足りないだけです。

わきが治療としてさまざまな方法が紹介されていますが、最も確実なわきが治療は剪除法であることは疑う余地がありません。

でも他院で剪除法を受けたものの再発してしまい、当院に再手術希望で来られる方がたくさんおられます。

なかには思い悩んでわきの皮膚ごと除去してほしいといわれる方もおられます。

でも皮膚ごと除去する必要はなく、丁寧な剪除法を行い、アポクリン腺を取り切ればわきがは治ります。

治る治らないは単に技術が違うだけだと思います。