肌治療のおさらい③

今日の美肌治療のブームはフォトフェイシャルによる光治療からはじまりました。

ダウンタイムなく(跡がつかないので他人にわからない)、しみ・赤ら顔・くすみ・毛穴・小じわを治療できるものとしてフォトフェイシャルが登場し、人気を博しました。


もう10年以上も第一線で活躍しているわけですからすごいですね


こうした光治療の長所は

1.レーザーのような単一波長の光でなく、例えばフォトフェイシャルだと560-1200nmまでの広範囲な光(ブロードバンドな光)なので、メラニンに反応する光の領域だけでなく、590nm周辺の赤みに反応する光、もっと長波長の水分に反応する光までを含むので、しみ・赤ら顔・くすみ・毛穴・小じわなどに多彩な効果がある

2.強いレーザー治療と違い、ガーゼを貼る必要もなく、ダウンタイムがほとんどないので、他人に治療を気づかれない

3.一度に顔全体を治療できる

そして逆に短所は

1.1度で改善できることは限られるので複数回の治療が必要

2.レーザーのように深くにまで届かないので、深いシミには効果がない

ということです。


フォトフェイシャルの名前は売れていますから、フォトフェイシャルでないのにフォトフェイシャルと広告しているところもあります(違法です)

広島院にはフォトフェイシャルもありますが、フォトフェイシャルの開発者がさらに進んだものをということで開発したフォトRFを主に使用しています。

この機械はフォトフェイシャルに似た580~980nmの光に加え、高周波を併用しているので、高いエネルギーを安全に皮膚に届けることができます。光だけで高いエネルギーを与えようとすると、光は黒いものに吸収されやすい性質があるので、皮膚が何らかの要因で黒い場合ヤケドをおこすことがありました。高周波は皮膚の色には左右されないので、高周波も併用することによって、より安全に効果を高めることができたのです。

広島院のフォトRFは最上級機ですので

通常のオーロラと呼ばれるフォトRFSR(580~980nm)だけでなく

アドバンスとも呼ばれるSRA(470~980nm)

脱毛用のDS(680~980nm)

リファームと呼ばれるST(700~2000nm)

も装備しています。

SRAはSRより110nm分短い波長領域の光も含み、黒や赤により反応し(先日復習した波長とパルス幅の話を覚えておられますか?)さらにパルス幅(光が照射される時間)も半分程度になっているので(つまり強力な光が出るので)しみや赤ら顔への効果がより高くなっています。

ただ色への反応が強力な分使い方には注意が必要です

STは主に水に吸収される領域の光ですので、しみなどへの効果はほとんどありませんが、真皮を熱することにより、コラーゲンを作り出し、しわやたるみを改善させます。

このように簡単に幅広い治療ができるのがフォトRFによる光プラス高周波治療の特徴です。






















タバコを吸うと早く老化する

アメリカで18~78歳の双子79組を対象にして研究し、喫煙によって目の下のたるみや口の周りのしわが増えるなど、顔の老化が早くなることを米ケース・ウェスタン・リザーブ大学のチームが双子を比較した研究が、形成外科の学会誌に発表されています


研究チームを率いたバーマン・ガイアロン医師は「喫煙はコラーゲンの生成を抑制するから、コラーゲンが減少し皮膚の血行も悪くなる。またニコチンは肌の厚みを減らす。こうして肌の弾力性が衰え、老化が早く訪れる」述べておられますが、一般的に言われていることそのままです


タバコを吸うと早く老けるということは僕たちも日常的に感じていることです


『タバコをやめられない人は、じゃあどうやって防ぐの?』ということですが、酸化を防いでコラーゲンを生成するとなるとメジャーなものはビタミンC?

『高濃度ビタミンC点滴をガンガン行えば大丈夫です』っていうような論文がでたらいいですよね?




























にきび女性は薬指が長い?

そう指摘する論文がでているようです


男性でもひとさし指と薬指の長さの比を測って薬指が長い男性は男性ホルモンが長いというデータがあります


そう考えると男性ホルモン依存性のニキビもありますから、にきび女性の薬指が長いのも納得がいきます


でも性格とは関係ないのでしょうかね???


















同窓会の案内が届きました

大学の同窓会の案内が届きました


開催は来年の2月です


少しダウンタイムのある治療も受けておこうと思うので、計画的に若返りをはからないといけないなと考えています


医学部の同級生の仲間にも『さすが美容外科医!!』と思われるくらいでないといけないですよね














ミシュラン1つ星フレンチでランチ

すごく久しぶりに1日フリーのお休みができたのでランチへ行きました


ミシュラン1つ星を獲得した白島にある『ミル』というフレンチレストランです
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ミシュランの人形です

ミシュランからこの人形をいただいたそうですが、1つ星だからいただけたのかどうかはお店の方もご存じないようでした


お魚か肉かどちらかのコースか両方のコースがあり、肉は2種類ありますが、片方は少し費用がお高くなります


今回は奮発して両方のコースとしました


前菜から

地さばと安芸津のジャガイモのタルトレットと海ぶどうが入ったサラダ

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リードボー 先日のアテスエでもでてきた子牛の胸腺です
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胸腺は免疫で大切なところです


安納芋の温かいスープ
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メインのお魚は天然鯛のポアレ 宮島産ムール貝とサフランのソース
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お肉のメインは

宮崎牛もも肉のロースト
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宮崎牛ネックのブレゼ(蒸し煮)
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橙色の丸いものはほおずきトマトです

食用のほおずきですね


そして栗やかぼちゃ、シナモン、カルダモンなどを使ったデザート
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名前を伝えて予約しておくと次の時に料理がバッティングしたりしないように考えていただけるそうです

おいしくいただきました

ごちそうさまでした





肌治療のおさらい②

前回は治療の条件のひとつ『波長』をメインにしたお話でした


今回は別の条件『パルス幅』の話をしてみましょう


パルス幅というと難しく聞こえますが、光やレーザーの照射されている時間です


同じエネルギーでも一瞬に照射されるのか、じっくり照射されるのかの違いです


光はすべてじっくり照射されるグループに属します


レーザーは一瞬に照射されるグループとじっくり照射されるグループにわかれます


一瞬に照射されるグループはQスイッチレーザーと呼ばれ、QスイッチルビーとQスイッチYAG(ヤグ)とQスイッチアレキサンドライトレーザーがあります


簡単に言えば一瞬だけ高エネルギーを当てることで周囲に熱が広がってダメージがでる前に照射を止めてシミだけを破壊してしまおうというわけです


Qスイッチルビーレーザーは黒への吸収度があって、赤みへは逆に吸収されないで皮膚の奥深くへ届き、ADMと呼ばれる深いシミなどへの効果も良いため、好んで使用されます


QスイッチYAGレーザーの一部はレーザートーニングという名前で今までレーザーを当てることができなかった肝斑の治療や最近では扁平母斑の治療へも応用されるようになっています


じっくり照射されるレーザーのグループの代表格は脱毛レーザーです

じっくりレーザーを当てることで黒い毛が熱くなってその周囲にある毛の生える元にダメージを与えるわけです

逆にQスイッチレーザーだと毛の周囲に熱がほとんど発生しないので脱毛できないわけです


炭酸ガスレーザーはほくろやふくらんだシミに用いられますが、最近は皮膚を部分的に蒸発させて入れ替えるフラクショナルレーザーにも使われています


これもじっくり照射されるグループに属しますが、じっくりの中でも一瞬のものとじっくりのものがあり、一瞬のものはウルトラパルス炭酸ガスレーザーと呼ばれ、やはり炭酸ガスレーザーの中ではダメージが少なくなります


この代表格のウルトラパルス炭酸ガスレーザーがアンコアでそれによるフラクショナル治療がブリッジセラピーです

アンコアは普通の炭酸ガスレーザーとは異なり、非常に高価なレーザーです



これまでの炭酸ガスフラクショナル治療は強く行うと効果はいいのですが、色素沈着などの副作用が長引きました

逆に副作用をださないように低いエネルギーで行うと副作用も小さくなるのですが、効果も少なくなるのが問題でした


これを改善したのがeマトリックスで、これで多くの人がニキビ跡や毛穴・ちりめんじわなどを人に知られずに治療することが可能となっています






































レーザーではありませんが、最近ではさらにダメージの少ないeマトリックスなど高周波を利用する方法も登場しています

肌治療のおさらい①


美容と健康の魔法の杖
光の吸収具合をあらわすグラフです


横軸は右へいくほうが波長が長く(数値が大きく)なります


縦軸は吸収しやすやの度合いを示し、上に行くほど吸収しやすいということを意味します


黒線はメラニン(黒)への、赤線はヘモグロビン(赤色色素)への、水色は水への吸収具合をあらわしています

メラニンは波長が短いほど吸収の度合いが大きく、赤は吸収のピークがいくつか見られます


水は波長が長くなると吸収される傾向にあります


実際に医療では470nm~800nmくらいの波長が黒を標的として使用され(つまりメラニン=シミですね。レーザーの種類としてはYAG半波長532nm、ルビー694nm、アレキサンドライト755nm、ダイオード800nmが該当します)


590nm近辺の波長が赤みを標的として使用され(dyeレーザー585nm)、800nm以上の波長が肌をあたためてコラーゲンを増やすのに用いられています


波長は長くなるほど深くに到達する性質があります

逆に波長が短すぎると肌深くに作用しません


黒い色素であるメラニンを標的とする場合考えると

Qスイッチルビーレーザーは波長694nmでメラニン(黒)には吸収されやすく、赤みには吸収されにくい(エネルギーを黒に集中できる)、しかも波長が長く肌の深くにまで届き、副作用を出さないように短時間で高エネルギーを照射できるQスイッチがついているレーザーで

シミ治療のゴールドスタンダードと呼ばれています


光治療は470nm~1000nmくらいの広範囲の領域の光をだすので、いろんな効果が期待できるのですが、やはりレーザーのようにシミがくっきりとれないのです


QスイッチYAGレーザーはレーザートーニングで有名になり、そうした使い方をするにはいいのですが、最近のQスイッチYAGレーザーは本来の波長1064nmと半分の波長532nmをだすことができ、532nmで浅いしみを1064nmで深いしみを一応は治療できるのですが、治療効果が低くQスイッチルビーレーザーの効果に及ばないため美容皮膚を熱心に治療しているクリニックではQスイッチルビーレーザーかQスイッチアレキサンドライトレーザーを導入しています


特にADM(深くにあるしみ)はQスイッチルビーレーザーだと1~2回の治療で消すことができますがQスイッチYAGレーザーなど他のレーザーではそうはいかないのです


このため僕たちのクリニックではQスイッチルビーレーザーもQスイッチYAGレーザーも導入しているのです















































簡単に作れて安くておいしい豚の中華揚げ

家庭で簡単に作れておいしいメニューの紹介です

豚を揚げて中華風だれに漬け込んだ一品です


豚肉は

あまり分厚すぎないロースか肩ロース

バラだと脂が多すぎると思います


たれのレシピは

しょうゆ 大さじ2

酢    大さじ2

ごま油  大さじ1

砂糖   大さじ1

しょうが ニンニク みじん切り適量

(しょうがを多く入れると苦みが出るので注意が必要です)


まず豚を1つずつクルクル巻きます
美容と健康の魔法の杖

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これに薄力粉をまぶします
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たれは前記の割合で混ぜ合わせます
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しょうがとニンニクをみじんぎりして
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混ぜ合わせます
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豚を油で揚げて
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たれに漬け込みます
美容と健康の魔法の杖

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作ってすぐだと味の浸みこみが足りないので、早めに作ってさましてから冷蔵庫で冷やしておくと味がしっかり浸みこんでさらにおいしくなります


一度お試しください












常識を疑え!

『医療の巨大転換(パラダイム・シフト)を加速する――糖質制限食と湿潤療法のインパクト』という本がでています


糖質制限食で有名な江部先生と湿潤療法で有名な夏井先生の共著です


もう10年以上前になると思いますが、大阪で働いていた頃、美容治療で通って来られていたリピーターの患者さんが、手を切って他の病院に通院していたのですが、その方は通院中の病院で傷を治すために、指先の骨を削って縫い合わせる断端形成という手術をすすめられていました

断端形成を行うと当然指が短くなります


傷を見せてもらうと削らなくても湿潤療法で治りそうでしたので、湿潤療法について説明し、湿潤療法を行っているクリニックを紹介し、それで治ってたいそう感謝されました


傷が3倍早く治ると宣伝されているバンドエイドキズパワーパッドも湿潤療法を利用した絆創膏です


傷は消毒することが昔は常識で、僕より後の世代でも傷の消毒にこだわっていましたが今は傷は消毒しないことが普通なのです(目的によって消毒薬を使う場合もあります)


でもこれだけ湿潤療法が普及してもいまだに傷を消毒しているクリニックもあると思います


これだけでなく常識が進化していないことがままあります